2004/06/28 卒論指導

010149k 松本千穂

前回の質問について

競馬の売上を畜産振興に利用している・・・

     財団法人全国競馬・畜産振興会(JRL)の存在

LRL総則より

第3条 振興会は、競馬事業の拡大に伴う国民各層からの競馬に対する各種の要請に適切に応えることにより、競馬の長期的・安定的な発展を確保するとともに、農村地域における良好な生活環境の確保その他畜産振興施策の総合的かつ体系的な推進に資するための事業について助成及び調査研究を行うことにより、総合的な見地から我が国畜産の振興に寄与することを目的とする。

平成15年度予算より 371,815,000円 を畜産振興資金会計として計上

振興資金は、農業のための機械の購入資金や、農業の環境整備のために使用される。

主な行き先と、内訳

(社)日本草地畜産種子協会に対し473,000 千円を交付

(社)日本科学飼料協会に対し80,000 千円を交付

(社)全国家畜畜産物衛生指導協会に対し53,688 千円を交付

(社)日本動物用医薬品協会に対し95,507 千円

(社)日本獣医師会に対し63,805 千円を交付

(社)日本動物用医薬品協会に対し119,000 千円を交付

(財)畜産生物科学安全研究所に対し138,100 千円を交付

(社)畜産技術協会に対し34,000 千円を交付

(社)日本畜産施設機械協会に対し141,000 千円を交付

(財)畜産近代化リース協会に対し180,000 千円を交付

(社)日本農村情報システム協会に対し50,000 千円を交付

(財)畜産環境整備機構に対し754,000 千円を交付

など

平成15年度JRL事業報告書より

 

日本全国の畜産状況

牛 約5,730 

豚 約58,100

鶏肉は、頭数不明(在庫数のみ)

農畜産業振興機構調査 より

 

 

報告記 5月30日 日本ダービーを観戦して

前回の指導の数日後、東京競馬場(府中市)にて日本ダービー(東京優駿)が行われた。筆者も、一競馬ファンとして、また今回はどのような人がどれくらい入場しているのだろうということを気にしながら観戦することにした。

 私が、府中本町の駅に着いたのは、第2レースが終わった午前10時ごろであった。すでに、場内には多くの人がおり、いつもとは違う雰囲気であった。競馬場で、友人と合流したのだが、その友人は、朝6時頃には競馬場にいたと言っていた。ほぼ徹夜で競馬場に来ていたのである。そうしないと、スタンド席といい、いすに座りながら観戦できる無料の席に座れないからだと言っていた。また、ダービー施行一週前には、優駿牝馬(オークス)というG1があったのだが、そのレースの時点から席確保のために並んでいるという強者もいたという。少し、異様な熱気の中の観戦となった。この日の東京競馬場には、やはり若い男性の姿が多く、友人と連れ合って来たという人が多いようだった。また、昔から競馬場のイメージとして定着している、おじさんと言われる50代〜70代の男性も多く見られた。また、カップルや、子供連れの姿も見られ、ベビーカーを押してくる人がいたのには驚かされた。午後2時頃の様子では、その日は暑かったため、建物の外で観戦する人が少なかったせいか、いつもより人が少ないといういう印象を受けた。しかし、ダービー発走時には、どこから出てきたのだろうというくらい、どこもかしこも人人という状態であった。

 後日新聞を見てみると、入場者数は122074人、売上は33372127500円で、前年よりどちらも減少という傾向にあった。その原因は、不況だけというわけではないようである。実際には、若者が増えるということは、馬券一枚あたりの購入額面は減少すると思われる。更に、女性や若者向けのリニューアルをしたため、それまでの資金源となっていた人々(昔から競馬をしている人々)が、競馬場を敬遠し、馬券を購入しなくなったということも考えられる。

 また、競馬ファンのマナーの悪さも指摘されている。競馬場で、平気で野次を飛ばす若者、ファンファーレの際の大騒ぎ。どれも、競馬発祥の英国や、先進国アメリカには見られない様子であるという。お祭りだからという気持ちは分かるのだが、もう少し他人のことも考えてほしいと思ってしまう。また、帰るときに出る異常なごみの山。競馬新聞や、馬券、食事の後のごみなど、様々なものが散乱する。雨の日などは、新聞が溶けてしまい悲惨な状態である。ごみの持ち帰りくらいできるのではと思ってしまうが、気持ちが高揚してしまっているのだろう。自分もなかなか出来ていない。最近は、持ち帰るようになってはいるが、一人一人のマナーアップが必要とされている。

 帰り際に競馬場のお土産屋(ターフィと呼ぶ)に寄ってみたのだが、そこには人が溢れかえっており、競馬をしなかったんじゃないかというご婦人や、若い女の人が多くいた。確かに、競馬はメジャーになりつつある。しかし、それが全て売上の上昇や、入場者の増加につながっているようではないようである。